【実話】ありがとう…。
「はい…。たかさんの本当の気持ちが分かって、良かったです。本当にありがとうございました」

と微笑んだ。


「そうかそうか。良かったな」

と遠藤さんは満足そうに笑った。


「本当にありがとうございました」

頭を下げ、遠藤さんの家を後にした。


「良かった…。本当に良かった。望が前みたいに笑うようになってくれて…」

涙ぐむ母―‐。


「ごめんね…心配かけて。ここへ連れて来てくれてありがとう」

ニコリと笑う。


「本当はね、望。たかの後を追って死んじゃうんじゃないかと思った。仕事の帰りが遅いと…心配で心配で仕方がなかったの。携帯が繋がるとホッとした」



「……ごめんなさい。本当に死にたかった。たかさんの居ないこの世には居たくなかったし、死ぬ方法ばかり考えてた…。でももう大丈夫。たかさんの本当の気持ちも聞けたしね!」



「そう、安心したわ。安心したら、お母さんお腹空いちゃった」

と望を見、優しく微笑んだ。


「うん、私もお腹空いてきた」


母はホッとし、

「何か美味しい物でも食べて帰ろうか?」

と。


「そうだね!ここの美味しい物って何なのかな?」



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