【実話】ありがとう…。
「そっか、それは良かった」

ホッとしたように笑うたかさん。


「ねぇ、たかさん。名前…、望で良いよ!望ちゃんって呼ばれると、何か呼ばれ慣れないせいか、落ち着かない…」

苦笑いする望。


「わかった、じゃあ望って呼ぶよ!」



「うんっ」


何だか距離が縮まったみたいで、嬉しかった!!


海に到着し、車から降りる二人。


「静かだね~。夜の海って何だか好きなんだよね…。海見てるとさ~。昼間の嫌な事とか…小さな事で悩んでる自分が凄くちっぽけに思えて、悩んでるのがバカらしく思えるんだよね」



「何だろう「「癒される」」

二人同時に言葉を発した。


「「プッ」」

たかさんも望も二人して大笑いをする。


「二人同時に『癒される』なんてあり~。どんだけ癒されたい奴なんだよって感じ」

たかさんは横でケタケタとまだ笑っていた。


その後、海を見ながら他愛もない話をしていた時―‐…。


「コンッ、コンッ」

咳をするたかさん。


「大丈夫ー、たかさん?風邪でもひいた?」

心配になり聞いてみる。


「おぅ、心配すんな!」


5月とは言え、夜の海に長時間居るのは、完璧に風邪をひいてしまう。


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