【実話】ありがとう…。
勢いの余り、たかさんに抱き付く形になる。


「たかさん?」


突然ギュッと抱き締められる―‐…。


望の心臓は一気に心拍数が上がる。


「ドクンッ、ドクンッ」


静まれ心臓!そんなに大きな音たてたら、たかさんに聞こえちゃうじゃない~!!


しかし、一更にドキドキは止まってくれない…。


やっぱり私、たかさんの事が好きなんだ!!そう確信した。


「た・たかさん?」


少し顔を上げ様子を伺ってみる。


マズイ…このままじゃ、心臓持たないかも…。


フッとたかさんと視線が絡まる―‐。


見つめ合う二人。


近付く唇―‐…。


どちらともなくキスを交わす。


抱き合ったまま、沈黙の二人―‐。


「ねぇ、たかさん…」



「ん~?」


意を決して―‐。


「私、たかさんの事が好き!!」



「…俺も望の事好きだよ…。今、一番大切にしたい女だって思ってる」



「ありがと♪じゃあ私、帰るね!おやすみなさい」


車から降り、運転席側へ回ると窓が開く。


たかさんが手招きをする。


不思議に思いながら近付くと、後頭部に手を回し、「チュッ」と音をたて唇にキスをして満足そうに笑った。


「おやすみ♪」


< 18 / 168 >

この作品をシェア

pagetop