【実話】ありがとう…。
何で……。

何でこんな事になるの…?

分かんないよ…。

たかさんを好きなだけじゃん!

――お互い好きなら付き合うのが当たり前なんじゃないの?




~10分後~

重い体を無理やり動かし、家を出てコンビニへ向かう。


不機嫌に車から降りて来たたかさん。


「………」

不安でまた泣きそうになるのをグッと我慢した。


「車乗れ!」

少し怒った口調で言われ、また涙が溢れ落ちそうになる―。


「………」

足の裏に接着剤が付いたように動けなくなってしまった。


たかさんはため息を吐き、望の手を引き車に乗せる。


たかさんも車に乗り込み、車が動き出す。



車が走り出しても、一言もお互いに口を開こうとしない。


その空気に耐えられず、涙がポロポロと溢れ落ちる―‐…。



「泣くなよ」

車を運転しながら優しく言うたかさん。


「だって…グスッ…怒ってるもん…グスッ」



はぁ~。と大きなため息を吐き―。


「別に怒ってねぇよ。なぁ…。恋愛って人それぞれの形だろ?10人居れば10通りの恋愛があるんじゃねえの?中には同じ感覚の奴も居るかも知れねぇけど…。好きだからって、『彼氏・彼女』って形に囚われなきゃなんねえの?」


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