【実話】ありがとう…。
結局、他愛もない話とかして、夜7時を済んでいた。


「じゃあ、私、帰るね」



「今日は、下まで送らせろ!」



「…うん」


エレベーターに乗り、1階へ。


「ありがとう。寒いから、部屋へ戻って良いよ」

そう言って、微笑むと

顔を覗き込んだと思ったら、いきなり

「チュッ」

とキスをされ、ビックリしてたかさんを見る。


「またな」

って言って、悪戯っ子みたいな笑顔を残し、エレベーターへ乗り、行ってしまった。




11月19日。

今日は、仕事が休み。

いつもなら、朝からたかさんの病室に行くんだけど…。


明日、転院だから親戚とかが来るって事で、朝からは遠慮する事にした。


洗濯したり、部屋の掃除をしたりして、時間を潰す。


本当は、ずっと傍に居たいけど、仕方ないよね。


夕方、たかさんの病院に出掛ける前に、母が仕事から帰って来て、

「これ、たかに持って行ってあげな」

そう言い、たかさんの好きな若鳥を差し出す。


仕事帰りに、態々買いに行ってくれたみたい。


「ありがとう」

とお礼を言って、たかさんの病院へお土産を持って出掛ける。


< 65 / 168 >

この作品をシェア

pagetop