【中編】糸[続編追加]
「俺の彼女泣かせないでくれる?」


りっくんが軽く紗緒ちゃんを睨みながら私を抱きしめた。


「あら、生徒会長じゃない?ヒマなの?」


紗緒ちゃんは、嫌味ったらしく言った。


そうそう、りっくんは生徒会長なの。


今は、放課後でね。


私は勉強してて、紗緒ちゃんがつきあってくれてたんだ。


てか、私....


りっくんに....


顔がだんだん熱くなるのがわかる。


ヤバいよ。


嬉しいけど恥ずかしい。


「ヒマじゃねぇーよ。茉李がいたからよっただけ。」


「ずいぶん、溺愛してるのね。」


なんか、りっくんと紗緒ちゃんが見つめ合いながら火花を散らしてる感じ。


どうしてかな?


「わりぃかよ。」


「別に、それはそれでおもしろいからいいし。」


私は、紗緒ちゃんのおもちゃ状態。


普段から、こんな扱いだけどお姉ちゃんみたいなんだよ。


説得力ないけど...
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