【中編】糸[続編追加]
私は、見たくもないものを見てしまった。


一瞬しか見てないのに、目に焼き付いて離れない。


私は、もう動けなかった。


昨日までの幸せはなんだったんだろう。


そう思ってしまった。


達矢は、そんな私を見つけ、その場から遠ざけてくれた。


校内の秘密の場所。


恋人同士のスポット的なね。


「達矢、あれはなんだったのかな?」


確かにあれは、キスしてたよね?



ほっぺにチューって。


女の子から。


りっくんは、避けなかった。


嫌がってないって事だよね?


頬だけど、嫌だよ。


てか、勘違いじゃなきゃ、りっくん笑ってた。


「口じゃないから、いいだろ?」


達矢は、人事だと思って。
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