【中編】糸[続編追加]
「茉李、今日は帰るか?」

いつまでも、泣きやまない私。


「そうだね。涙が止まらないの。」


私と達矢は、立ち上がり帰ることにした。


「茉李?」


「紗緒ちゃん。」


私は、呟くぐらいの小さい声だった。


一時間目の授業が終了して紗緒ちゃんが探してくれたみたい。


「茉李、一人で帰れるか?」


「うん。」


達矢は、紗緒ちゃんを無視して私を帰らせようとした。


「茉李?」


私もまた名前を呼ばれたけど完全に紗緒ちゃんを無視した。


だって、紗緒ちゃんは言ってないのに事情を知ってるみたいだから。


「じゃあ、帰れ?どうせダメだろ?」


「うん。」


私は、紗緒ちゃんの横を何事もないように通り過ぎた。


紗緒ちゃんじゃなくて、りっくんに探して貰いたかった。


どうせ、この後は、達矢がうまくやってくれるだろうし。


明日休みだから大丈夫。
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