【中編】糸[続編追加]
「信じられない?てか、証拠に連れてきた。」


りっくんがそういうと朝見た女の子。


「初めまして、お姉さん。妹の海です。」


よく見ると似ていた。


「は、初めまして。茉李です。」


「お姉さん、ごめんなさいね。兄のおもしろいとこ見たさの冗談で傷つけてしまって。」


「いえ。あの.....お姉さんって....」


「いずれ、お姉さんでしょ?」


「えっ?」


私は、吃驚して固まってしまった。


「海。まだ先の話だ。」


「りっくんまで....」


「お姉さん、かわいい。」

「本当の妹にも呼ばれた事ないから.....名前がいいかな?」


やっぱ、緊張しちゃうよ。


「じゃあ、茉李ちゃんね。」


「あの....海ちゃん学校は?りっくんも」


「それどころじゃないから。」


りっくんがこうやって私を優先にしてくれるのが嬉しい。


迷惑かけてるけど。


「私だって。兄が茉李ちゃんと別れたら計画が崩れて大変ですから、誤解が解けてよかったです。」


「計画?」


海ちゃんとは初対面なのに。


「茉李ちゃんを私のお姉さんにするぞ計画です。」


私は、顔が熱くなった。
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