グラウンド【短】
「遥さ~ん、今日も朝からラブいですねぇ」
教室に到着したあたしにそう言ってきたのは、友達の愛子。
あたしが早瀬を好きなことを知ってるから、いつもこーいうからうことを言われる。
「・・・うっさいなぁ、べつそんなんやないし。」
「も~はよ告れ!あんたら見てると、こっちがじれったいわ!」
そして突然、なぜか軽くキレられる。
そんなこと言われましても・・・
「・・・あたしがその気でも、あっちは絶対そうじゃないよ」
「ま~た、そうやって・・・」
愛子が自分のことでもないのに、愚痴りだす。
あたしは、コロコロ彼氏が変わる愛子自信をどーにかした方が良いと思うけど。
・・・あたしが言ったことは、決して嘘なんかじゃなかった。
たぶん誰も知らない、アイツのことあたしは知っているから。
アイツには、見つめている人がいた。