FIVE STAR
君の笑顔
ミノリヤで働いて1ヶ月が経とうとしている。
もうだいぶ慣れ、お店の人たちとはみんな仲良くなっていた。
「ねぇ、美優。好きな人いる!?」
お店の奥にある小さな休憩室。
「私…?うーん、よく分かんない」
「なにそれー」
私に話しかけるのは亜美[アミ]。ミノリヤの中で一番仲のいい友達で同じ高2。
ショートがよく似合う笑顔が絶えない女の子。
「じゃあ、気になる人は?」
「気になる人ー?」
一瞬、あの人の顔が浮かんだ。
「…いるかな」
「え!?どんな人??」
「優しくて、お兄さん的な存在」
なぜか顔が少しゆるむ。
「…美優、それもう好きなんじゃないの?」
「え?」