FIVE STAR

「美優」



がっしりと紀里に肩を掴まれた。



「…紀里とは付き合えない」



やっとの思いであの時、紀里を忘れた。



「俺、本気なんだよ」



「紀里は…紀里は変わった。耳にピアスつけたり、きつい香水つけたり…」



「直すから!俺やっぱり美優が好きなんだよ!ずっと会いたかった」



「直すとかの問題じゃないでしょ!?」



「…んだよ」



紀里の掴む力が強くなった。



「俺が好きだっつってんだろ?なんで言うことが聞けねーんだよ」



「私は紀里と付き合わない!!」



ダンッ



壁と紀里に挟まれてしまった。



「体で教えてやるよ」



「嫌…!!」



ぎゅっと私は目をつむった。



嫌だ



恐い



助けて…










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