FIVE STAR

――

「なぁ、これから遊びに行かねー?」



オーナーの部屋から出た途端、祐介が前に出てみんなに言った。



「俺、仕事あるんだわ」



春樹、仕事あるんだ…。



「春樹の働いてるトコって焼き肉屋さんだよな?」



「あぁ、そうだけど…。あ、みんなで来るか!?ウチの焼き肉はうめーぞ♪」



「そこの焼き肉屋、一回春樹に連れてってもらったけど、すごくおいしいんだよ!?」



蓮華が何気なく言った。



「…」



春樹、蓮華誘ったんだ…。



「じゃ、行こうぜ」



「おっと待った。春樹はいいけど、俺達これだぜ?」



私たちが来ているのはどうみても寝間着。どれだけめんどくさがり屋なんだか。



「おいおい。まぁいいけど俺先行っとくな。じゃまた」



「またなー」



春樹は一人行っちゃった。



「美優…!!」



「ん!?」



突然、蓮華に引っ張られ耳元でささやかれた。



「美優やっぱかわいーね~。春樹にゾッコン♥♥」



「は!?」



な、なんでバレてんの!?

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