FIVE STAR
みんな行って一人取り残された…訳ではない。
少し前に祐介がいる。同じ方向だから一緒になっちゃうんだよなぁ…。気まずい…。
と思ったら祐介が後ろに振り向いた。
「あー!もう!うっとうしい!美優、一緒に部屋戻るぞ!!」
「は!?祐介…?」
祐介がこっちに戻ってきて、私の手を引っ張った。
「ど、どうしたの…?」
私の顔を見てくれない。
「俺、あきらめてねぇからな…」
「え…?」
「や、焼き肉楽しみだな!!」
無理やり作った笑顔はすぐに分かる。
…祐介。
「あ、何か悩み事あったら聞くよ?」
「…は?何言ってんだ?」
「え、あ…元気ないから…」
きっと祐介はさみしいんだ。
「…マジかわいい」
「ん?何?」
私たちはスピードを速めて、部屋と向かった。