FIVE STAR

みんな行って一人取り残された…訳ではない。



少し前に祐介がいる。同じ方向だから一緒になっちゃうんだよなぁ…。気まずい…。



と思ったら祐介が後ろに振り向いた。



「あー!もう!うっとうしい!美優、一緒に部屋戻るぞ!!」



「は!?祐介…?」



祐介がこっちに戻ってきて、私の手を引っ張った。



「ど、どうしたの…?」



私の顔を見てくれない。



「俺、あきらめてねぇからな…」



「え…?」



「や、焼き肉楽しみだな!!」



無理やり作った笑顔はすぐに分かる。



…祐介。



「あ、何か悩み事あったら聞くよ?」



「…は?何言ってんだ?」



「え、あ…元気ないから…」



きっと祐介はさみしいんだ。



「…マジかわいい」



「ん?何?」



私たちはスピードを速めて、部屋と向かった。

< 65 / 95 >

この作品をシェア

pagetop