FIVE STAR
夕映えの空
「ばいば~い!!」
「またね~」
そういえばもう高2になった。スターの仕事をこなしながらの高校生活。あの時は2月。今は5月。潤也も私と同い年だったみたい。
「美優」
「ん?夏紀…」
この子は同じクラスの親友の若宮夏紀[ワカミヤナツキ]。夏紀は笑顔が似あう可愛い女の子。
「南の彼氏は来るの??」
「は?彼氏?」
南…?って潤也!?
「ち、違うよっ!!私、彼氏なんかいないし…」
「じゃあ、なんで一緒に帰ってんのー!あの人の背中にくっついて…♥」
「もう違うってばぁ!!」
私達以外いないこの教室。外から野球をする男子の声が響く。
「あのさ、知らないだろうけど結構噂になってるよ?美優の彼氏だーって。私、顔は見たことないんだよね。今度、紹介してよ♪」
「もう…」
しくじった…。今日は潤也が迎えに来る…。私が寝坊ばっかするからそれが日課になっていた。
「南って頭いいよね~。どんな人なんだろう…」
うーんと夏紀は考え込んだ。
「言っとくけど、彼氏じゃないの!彼氏じゃないけど…なんだろ…。と、友達?」
なんだか違和感。