FIVE STAR
「友達ねぇ~」
ニヤニヤとした顔で私を見る。
「潤也は違うの!」
「…潤也って言うんだ~♪」
あ、名前言っちゃった。
「もう私帰るからね!夏紀は居残りあるんでしょ?」
「えー帰っちゃう?居残り、嫌~」
夏紀はぐたーと机にうつぶせ。
「頑張れ!!じゃあね~」
私はとさくさと教室を出て、階段を駆け降りた。
潤也、待ってるかな…。
待たせてると怒られちゃうんだよね。でも、私の送り迎えはちゃんと続けてくれる。
「潤也っ」
「オイ、てめぇおせーよ」
いつもの決まり文句。
「ごめんってば。友達と話してたのー」
“南の彼氏は来るの??”
潤也が彼氏?…そんなことはありえない。
「じゃ、さっさと乗れ」
私はバイクに乗っていつものように潤也の腰に腕を巻いた。