FIVE STAR
――
マンションに着いた。
「ねぇ、潤也って彼女いるの?」
何気なく聞いてみた。
「別にいねぇけど。女はあんま好きじゃない」
…潤也、女好きかと思ってた。見た目は少し不良っぽいけど、意外とそうでもないみたい。もしそうなら南なんかいけないもん。
「ふーん。潤也、モテそうだよね」
潤也、カッコいいからね。
「別に。お前は彼氏いんの?」
「いないよ」
潤也は入口の階段の段に座った。私も横に座る。
「そういや、お前、春樹が好きだったな」
「…」
ちょっと発言に困る…。
「もう春樹以外知ってるっつーの。あいつ、能天気だし、バカだし…気づくだろ、自分のこと好きだって」
「一応、年上でしょ!」
「ムキになるなよ…」
少し顔が火照ってきているのが分かる。
「じゃ、どんくらい好きなんだよ」
「え…?」