FIVE STAR
「これでいいんだよな」
富雄さんがつぶやく。
「もう少し素直になったらいいのにねぇ。行かないでくれって」
「バカ言え。娘を甘やかすわけにはいかねぇ。どこまで強くなるか楽しみだ」
「…そうだねぇ。でもあの子、大丈夫なの?行くあてがない…」
峰子さんは顔をしかめた。
「大丈夫だ。そのへんのことに関してはオレがなんとかした」
「ホントに?それならいいんだけど…。美優…帰ってくるかねぇ」
二人は星が散らばる夜空を見上げた。
「頑張れよ」