FIVE STAR

――

「あ、もしもし?えっと…2年の花崎、今日休むんで。じゃ」



ん?もしかして学校に連絡しちゃった?



私は顔だけ外に出した。



「連絡したの?…ありがとー」



「…お前、大丈夫かよ。一人でへーきか?」



その自信は…ない。



「ダメ…かも」



「そ」



…怒んないな。



むしろ、優しい…。



「潤也ー、遅刻するよ?」



「だな」



「だな…って。じゃあ、寝るね。おやすみ…」



頭を引っ込ませてまた布団の中に潜る。



潤也の足音が聞こえて、ガチャと扉を開ける音がした。



いってらっしゃい



そう心の中で思ったあと、私は眠りについた。
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