FIVE STAR
寒空の下で
キーコキーコ…
「さむ…」
潔くあそこを走りだしたものの行くあてがないんじゃダメでしょ…。
2月に入ったばかりだ。まだまだ冬並の寒さ…。あーもう寒いっ!
私は呑気にブランコに乗って揺れてた。
「ホームレスになっちゃうのかなぁ…私」
ホームレス高校生になるのは嫌!!
ちょっとお腹が減ってきた…。あ、そうだ!
私は鞄の中から菓子パンを取り出した。そのついでに今ある食糧を確かめる。
…その結果1日も持たなさそう。
「はぁー…」
私はうなだれた。
手が寒い。
そう思った私はパーカーのポケットに手を入れた。
「…?」
ポケットに何か入ってる…。
私はポケットから手を出した。