FIVE STAR
「さ、寒いよ…」
「ったく…」
潤也は布団をかけなおしてくれた。
「こっち向けよ」
「な、なんでよ…」
「別に。じゃあ、そのまんまでいーから」
「春樹に告った?」
急に何…?
「うん…」
「んで?答えは?」
分かってるくせに…。
「…ダメだった」
「そうか。頑張ったんだな」
「全部伝えたよ。やっぱ春樹って優しいね」
昨日のことが頭の中でリピートしている。
「そだな。あいつ、バカ優しいから」
「うん…」
私の声は震えていた。
昨日は泣かなかった。
でも…