お嬢様☆執事
「…綺麗」
窓から見える風景。
夜空に輝く星。
月光に照らされた海。
なんともいえないにおい。
「はぁ…」
夏風が吹く度揺れる波。
それを見ているとなんだか眠くなる。
「失礼します。お飲物、お持ちしました」
「…ん、ありがと」
突然、温かみで体を包まれる。
「…創也?」
「綺麗ですね、この風景」
創也の吐息が耳に当たってくすぐったい。
「…沙羅、こっち向いて」
創也の声が優しくなる。
沙羅たちは唇を重ねた。
「…ん」
「沙羅ー?居るのー?」
「!?」
扉の向こうから母の声が。
沙羅たちは体を離した。