お嬢様☆執事
崩れた未来
「沙羅、またね」
「沙羅、お元気で」
学校も終わり、有紗・聖夜・沙羅の三人で空港に来ていた。
「うん、元気でね…」
遠のく二人。
それをただ見つめる沙羅。
何も言わず、送り迎えの車に戻っていった。
「…ちょっと行きたい所があるの」
「かしこまりました」
運転手にそう頼んだ。
「ご用事ですか?」
創也が聞く。
「…うん、ちょっとね」
沙羅は過ぎていく景色をただ見ているだけだった。