お嬢様☆執事

…いなくなっちゃうの?



嫌だ…。



気持ちとは裏腹に何も言えずにいる沙羅。



「…そうね。覚悟しときなさいよ」



「…はい」



嫌だよ…。



創也…。



母が部屋を出た。



「…ごめんな」



「なんで謝るの?私が悪いんだよ?それに創也がいなくなるのは嫌…」



「俺が沙羅を好きになったりしたから…」



本気で言ってるの?



「違う。創也のせいじゃない。そもそも、今さっき…」



「沙羅は悪くない、悪くないんだ。白石財閥の娘だろ?」



「そんなの関係ない…」



沙羅の力が抜けていく。



「…沙羅」



創也は沙羅の頭をなでた。



「愛してるよ」



本気で創也は言った。



「創也…」


< 155 / 212 >

この作品をシェア

pagetop