お嬢様☆執事
「あら。戻ってきたの?」
キョトンとした顔で二人を見る母。
「私の仕事は沙羅様の執事でございます。勝手ながら、執事としての仕事で終わりたいと…」
「そう…。言っとくけど、処分は処分だから」
「はい」
処分は取り消し。
こんなドラマみたいな展開の見込みはない。
「悪いんだけど…」
母が重い口を開く。
「お父さんが帰ってくることになったの」
「え?」
長い出張に行ったはず。
「仕事が早く終わったみたいなの。それで…」
「そうなんだ…」
ちょっとここにいづらくなる。
バレたら…終わり。