お嬢様☆執事
――夕食パーティー
「どんなお仕事をしてきたんですか?」
「まぁ、建設だな。あと少しで完成するんだ」
今頃だが、父は建設会社の大手。
日本一と言ってもいいだろう。
「…」
沙羅は黙々と料理を食べていた。
「…まぁ」
「どうした?」
「大雨だわ」
かすかに雨の打つ音が聞こえる。
普段は滅多に聞こえないのに。
「大丈夫だ。すぐやむ」
大雨なんて珍しいなぁ。
なんだか嫌な予感。
パスタをくるくるとフォークで回す。