お嬢様☆執事
サー…
雨の勢いが弱まったころ。
「ん…。寝ちゃった…」
沙羅は目を覚ました。
…謝りに行かなきゃ。
沙羅は体を起こして、部屋から飛びだした。
「秋山さん?」
どこにもいない。
「…?」
沙羅は走った。
「どこにいるの…?」
いない。
「秋山さん…?」
「秋山…。創也っ!!」
嫌だ。
「創也っ!!!」
走っても叫んでも、創也の姿は見当たらない。
「創也…」
嫌だ。嫌だ。
出てきてよ。
“沙羅”って呼んでよ。
…嘘でしょ?