お嬢様☆執事
秋雨夜空
一人見つけるのに、この家は広すぎる。
創也は簡単に私を見つけるのに…。
沙羅は玄関前にいた。
ねぇ、どこにいるの?
「創也…!」
ねぇ、返事してよ。
…まだ2日あるんじゃないの?
…違うよね?
カツ…カツ…
突然、靴の音だけが廊下に響いた。
創也…?
プーッ!!
「!!」
玄関の向こうから車のクラクションの音が。
サー…
まだやまない雨。
3つの音が沙羅を襲う。
「…」
カツ…カツ…
誰?
その音は近くなってくる。