お嬢様☆執事

「お嬢様」



「…?」



一人のメイドが沙羅に傘を差す。



「全部、知っています。秋山から聞きました」



知ってるの?



「まだお嬢様のこと、好きですよ。これからもずっと。秋山は本当にお嬢様を愛していましたよ」



信じていいの?



本当なの?



メイドはにっこりとほほ笑んだ。



「中に入りましょう。風邪を引いてしまいます」



二人は中に入った。



沙羅はビショビショだ。



床に水たまりができる。



「すぐにタオルをお持ちしますね」



メイドはタオルを取りに行った。



「…」



ねぇ、創也。



知ってた?





< 200 / 212 >

この作品をシェア

pagetop