お嬢様☆執事

あなたから、もらったブレスレット。



あれ、今まで一回もつけてないの。



なんでか分かる?



あのブレスレット、本当は創也のでしょう?



私、知ってた。



あれは多分…両親の形見。



いつも、創也はポケットに入れてた。



大事なものだったんでしょ?



だから私、中々つけられなくて。



私のものじゃないから。



創也の大事なものだから。



だからね、今度会ったとき、返すね。



でも、なんで私にくれたんだろう?



それは分からない。



「お待ちしました。どうぞ」



メイドが戻ってきて、タオルを受けとる。



「ありがとう」



…あったかいね。



あたためてくれたのかな。



タオルに顔を埋めて、タオルを濡らす。

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