お嬢様☆執事
婚約者現る
あの母親の言葉の意味がわかった。
何もしていなくても人が寄ってくる。
そのおかげで友達がたくさんできた。
そしてその一人の沢井美佳子。
「美佳子、かわいいよね」
「沙羅様からそんなお言葉…!!」
美佳子は興奮気味。
「沙羅でいいって!友達でしょ?」
「…う、うん」
みんな揃って沙羅様沙羅様。
少し不満が募っていた。
「沙羅…ってどこにお住いなの?」
わお、お嬢様言葉。
「△△山のてっぺん」
「…」
「美佳子?」
「すごいわ!今度行かせてもらってもかまわない!?」
「…う、うん。別にいいけど」
「ありがとう、沙羅!」
美佳子の嬉しそうな顔を見て沙羅も少し嬉しくなる。