X'masのキス
藍澤はスタスタと体育館倉庫へ向かってしまう。
身長が低く足が短い私は追い付かなくて走りながら藍澤のいるほうへ向かった。
…ドン!
「いったーっ」
下を向いて歩いていた私はなにかにぶつかった。
おでこに手をあてながら上をむくと、ドアップの藍澤の顔があった。
「えっと、あっ、ゴメン!」
顔を赤くしながら動揺していると
「別に平気だけど…。倉庫ついたぞ」
そうぽつりとつぶやいて私とあまり顔をあわせないで倉庫へと向かってしまった。
顔をあわせないで行ってしまった藍澤を見て私は少し泣きそうになった。
あたしなんかしたっけ?
そんな不安が私の頭の中を駆け巡る。
不安になりながらもなるべく気にしないようにして、倉庫へと向かった。