X'mas Night[短篇]
好きだと言って
「哲平、見て!雪っ」
「…寒っ」
無理やり哲平の腕を引き
車から降りる。
外は一面銀世界。
12月25日。
「雪合戦したいなー」
「したくねぇ」
どんなに寒い夜でも
貴方と一緒なら何時間でもいられる。
ねぇ、哲平も
そう思ってくれる?
"俺様♂甘味恋心"
企画小説。
「あー、寒っ」
「だから言っただろうが。」
クリスマス。
張り切って履いた短めのスカート。
「だってっ…」
「ったく。」
少しでも可愛いと思って欲しくて。
寒い寒いと震える私。
でも、このままもう少し雪を見ていたくて、我慢。
「…ん」
「え…?」
雪が舞い降りてくる空から視線を外し、声のするほうに目をやると哲平が手を差し出していた。