ジュリエット&二人のロミオ【短編】
初めて見た……。
人の……あんなシーン。
思い出すだけで、赤面しちゃう。
「今日、見たの秘密な」
「えっ!?」
「しーっ」
中村君は、私の唇に人差し指を当てて、目元だけ緩ませて私にそう言った。
唇に触れた指が、さっき見た光景を忘れさしてくれた。
きっかけは、衝撃的だったが、彼もまた私の生活に大きな変化をもたらすこととなった。
渋谷拓海―――2人目のロミオ
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