ジュリエット&二人のロミオ【短編】
中村隼人
――文化祭 当日
「ついに来たな!みんな頑張れよ!」
熊ちゃんは、人気小説に触発されてか、白いジャージを来て、私達に誇らしげにエールを贈った。
舞台の本番は、お昼から。
少し時間があるから、麻衣子とブラブラすることにしたの。
屋台を出しているクラスの子達もストリートミュージシャンのように、野外ステージで歌う子達も
みんな凄く楽しそう。
この日だけは、勉強のことを忘れて、大ハシャギできる。
私も、気分は上々だった。
「あれ?あそこに居るの、中村君じゃない?」