おかんの手料理 ~7人のハチャメチャ物語~
 完食した後僕は、前まで自分の部屋だったところに、一人こもった。

 物置き部屋になっていた。

 涙は相変わらず、止まらない。




  
 僕は足りないものが何だったか、ようやく分かった。



 足りなかったもの。それは『愛』だ。


 愛のこもった母さんのオムライスは、いやオムライスだけじゃない。愛のこもった母さんの全ての手料理は、どんな高級料理にも勝るんだ。




『愛』が足りなかった。なぁ~んて、何クサイこと思ってんだ、僕。


 こんなクサイこと思いたくなかった。


 でも、そう思うしかなかった。


 この他に何を思えばいいのだ。





 許してくれ、過去の僕よ。
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