おかんの手料理 ~7人のハチャメチャ物語~

空腹の恐ろしさ

 だが、また目を開けてしまった。

「お腹すいた……」


 何も考えられなくなっていた。気力もない。

 空腹は恐ろしい。

 我慢するもんじゃない。





 ベットを降り、静かな足取りでキッチンに向かった。

 流しには、器が重ねられていた。

 その器を見ただけでも、いらいらする。



 
「何か無いかな」 

 と冷蔵庫を開けてゴソゴソと探ってみる。



「おっっ…」

 奥の方にゼリーがあった。

 ほほ…。ゼリー。

 食べたい!





 そのゼリーに手を伸ばした。

 
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