あくま姫

あまりのミーナの剣幕にポカーンと口を開けたまま、見送ると目の前の食事に手を付け始める。

―――あ~ぁ、すっごい怒ってたなぁ~…こりゃお父様に言い付けに行っちゃったよねぇ…。朝から気が重いなぁ~。

考え事をしながらでも、パクパクと口に運び、あっと言う間に平らげてしまった。

嫌なことがあっても食欲だけは立派にある所が姫のよい所だ。


「ごちそうさまでしたー!」

ヨシッと気合を入れて立ち上がると、悪魔界の王である父の部屋へと向かう。
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