あくま姫
城の中は、すべての廊下・部屋の中問わず一面にフカフカの絨毯が敷かれており

一歩一歩が雲の上を歩いている様な、気分になる。

そんな、豪華な気分さえも楽しむ事もなく、姫は王からどんな小言を言われ、場合によ

ってはシツケと称した修行に出されるかもしれないと、考えを巡らせながら王の部屋に

近づいていく。



どの部屋よりも重厚で豪華絢爛な造りの大きな扉の前まで来て、立ち止まると

考えたってしかたないかっ!と半ば開き直りのような気持ちになりノックをする。

「お父様、私です」

暫くすると内側から扉が開き招き入れられる。

扉が開くと、部屋の一番奥に、必要以上に大きな椅子に父が半身を寝そべるような形で

こちらを見て、ニヤッと笑っている。

傍らには世話役のニーナが立ち、「姫さま、こちらへ」と促す。


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