【短編】終電時刻
終電時刻
まったく。
ここんところ運がないよな。
もう日付も変わり、人々が寝静まった頃。
一人の男性が駅へと向かう。
真夜中に散々光輝いていたネオンも今では光を灯す役目を終えていた。
道端には煙草や空き缶やらが転がり、駅に近づくごとに汚さが目立っている。
さずがにもうこんな時間じゃ、遊び歩いているやつはいないな。
時々もつれそうになる足を引きずりながらも、男は駅に向かう。