白衣の先生
「ほな、行くで~」



わざとらしく言う先生に促され、私は職員駐車場に向かった



「まっ……」



先生の車を見た瞬間、言葉に詰まった



真っ赤……



「はよ」



「あ、あぁ……はい」



私が後部座席のドアを開けて乗ると、先生はミラーで私を見ながら、目を見開いた



「何も言っとらんのに、後ろに乗るなんて、えらい謙虚やな……」



「だって……」



だって、クラスの子が言ってたもん……




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