シィ君のサンタクロース
とりあえず手にしていたタオルで体の前面だけを隠した。



中に入ってきたシィ君は携帯を手にしている。


その明かりを頼りにここまで来たらしい。



「停電?」



「いや、多分、ブレーカーが落ちたんやと思う」


「ブレーカー?」


「うん、一人でヒマやったから、テレビとDVDつけてて……あと、食洗機も回してるし、お茶飲もうかと、ポットの電源入れたとたん、電気が消えてん」


「あ……わたしもドライヤー使おうとしてた」


「そっか。この家、古いからなぁ……。わりとすぐブレーカー落ちるねん。配線しなおさなあかんよな」



「そうなんや……」
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