シィ君のサンタクロース
「おはよ」


そう言われて、またドキドキ……。


いつもよりかすれてさらに低い声。


シィ君て、寝起きはこんな声してるんだ。


あ……ダメだ。


また胸がキュンとする。


真っ赤な顔してぼんやり彼を見つめていたら、シィ君が首をかしげて、顔を近づけてきた。


そしてチュッて軽くキス。



「メリークリスマス」



「え? あ、そっか……今日クリスマスだ」


「うん」


シィ君はなぜかはずかしそうに目を伏せる。



不思議に思って、シィ君の視線の先をたどる。



そこに置いてあったものは……。

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