シィ君のサンタクロース
朝日に反射してキラリと光るもの。


「え……これ……」



シィ君はそれを拾うと、そっと右手の薬指にはめてくれた。



「ぬいぐるみだけやったら、あまりにも子供っぽすぎるやろ? そっちはおまけ。こっちがホンマのプレゼント」



「シィ君……」


シルバーかな?

それともプラチナ?


それは石もついていない華奢でシンプルなリングだった。


なんだかマリッジリングみたい……なんて思っていたら


「これ、虫よけやから。ずっとつけててな」



シィ君は、いたずらっ子みたいに笑ってそう言った。
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