So long!
「なにやってんの。はやく席に座りやー」
杉本愛子先生。
この学校では一番若く、人気のある先生だ。
そしてこのクラスの担任でもある。
みんなは休み時間から話をしていたから、立っていたり友達どうしで固まったりしていた。
「あー、愛ちゃん。
今華奈のお別れ会のこと話してたんですよ。
この学活の時間ちょっと使っていい?」
口を開いたのは教壇に立つ歩夢だった。
みんなは先生のことを愛ちゃんと呼ぶ。
まるで友達どうしのように。
なーなーになりすぎじゃね?先生と生徒なのにいいのか?
「ああ、そうなんや。全然いいよ。
学活2限もあるし。」
「おー、さすが愛ちゃん」
「でも、席には座りや?」
愛ちゃんは笑ってみんなに注意を促した。