Age


「尚仁、俺達は過去と未来の狭間を生きているんだ」
「うお…ホントどうした…?」
尚仁が顔をしかめる。
それを見て眉間に皺を寄せる公弥。

「テメ…今絶対引いただろ!」
「引いてないって!!や、さすが頭いい奴の言うことは違いますねえ」
「別に頭良くねえよ……」
「まったまた、謙遜しちゃって!学年13位は十分頭いいよ。
てか公弥の取り柄てそれくらいじゃん?」

そう笑顔で公弥に言い放った尚仁は、身長は低いが茶髪と黒ブチ眼鏡が良く似合う、すこし目立った容姿の男子である。

「一言多いんだよ!!お前は!」

公弥も笑って返した。

くだらない言い争いをして、くだらないことで笑い合う。

はたから見れば無駄な時を過ごしているようだが、少なくとも公弥にとってはとても大切な時間だ。


しかし


「(……やっぱ物足りないときも、あるよな)」




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