クリスマスの甘い約束
失恋したばっかなのに、今度はその失恋の原因になった男と暮らせと?
矛盾してる…
ギュッとクッションを抱きしめながら、昔の仁志との思い出を頭の中で映し出していた
これが私にとっての幸せ…
コンコン
なのに、その幸せの時間を邪魔する奴が…
「良嘉、入るよ」
ガチャっ
入ってきたのは今の仁志、茶髪でピアスで女タラシの仁志
「何?」
「なんで、怒ってるの?折角、10年ぶりに会えたのに…」
「会いたかったけど…私は昔の仁志に会いたかったの!!」
「昔って…俺は俺だよ、良嘉」
私のすぐ目の前にしゃがみこんだ仁志
茶髪にしてもサラサラな髪…
昔から変わらない大きな瞳…
完璧なくらい整った顔…
な、なによぉ…。何そんなカッコよくなって帰ってくるの?
って…何思ってるの…