クリスマスの甘い約束
その日、私はずーっと不機嫌だった
放課後だって…私が仁志に帰りを誘ったら…
『ごめん、今日はこの子達と用事があるから』
この子達とは仁志の周りにいるたくさんの女の子たち…
早速、モテモテですね
あれじゃあ、誘った私が馬鹿じゃない!!仁志なんてもう誘ってやんない!!
…今頃、あの女の子達とデートでもしてるんでしょう?
仁志が他の女の事歩いている姿を想像したら、胸がズキッと痛んだ
何で仁志のことなんかで…
あぁ、もうイライラする!!
「ただいま!!」
「おかえりー、あれ?仁志くんは?」
「さぁね?可愛い女の子たちとデートでも行ったんじゃないの?」
刺々しくお母さんにそう告げて、一直線に部屋に入った
部屋に入るなり、私はクッションに顔を埋めた
思い浮かぶのは昔の仁志と…今の仁志…
頭の中で交互に現れ、そして消えていった
昔の仁志ならわかるけど…なんで今の仁志まで私の頭の中に出てくるのよ…