クリスマスの甘い約束



わかってるよ…私は昔から素直ではない



仁志のことが好きなのに、少しだけ泣かしたことだってある



今だってそう、好きなのに素直にはなれない



そのとき、チャイムが鳴り、みんなが席に戻っていく



仁志がこっちに向かってきて、何かを私の机の上に投げ捨てた



何…?



紙切れみたいなもの…私はそれを丁寧に広げていく



『今日の放課後に教室で待ってて。話したいことがある』



それを見た瞬間、思わず声を上げそうになった



な、何これ…



胸がドキドキして止まらない…



は、話って何?すっごい気になるんだけど…



私は胸を高鳴らせながら、放課後を待った







つ、ついに放課後…



話ってなんだろう?



「滝山」



滝山とは私の苗字、って誰が呼んでる?



「は、はい!!」



私は勢いよく立ち上がった




< 30 / 46 >

この作品をシェア

pagetop