クリスマスの甘い約束
なんで携帯から仁志の声が…
私は一瞬、自分の耳を疑った。私は一度も仁志に携帯番号を教えていない
なのに、なんで今仁志の声がするの…?
『良嘉…?』
「なんで、あんたが私の番号知ってるの?」
出来るだけ強気な声で携帯の向こう側にいる仁志に聞いた
素直じゃない私…でも、昨日あんな光景を見てしまったから…
頭に残っている仁志が他の女とキスしている残像
また胸が苦しくなる…
『オバさんに聞いたんだ。あの…俺今、昔良嘉と一緒によく遊びに来たことがある公園にいるんだ…』
・・・・・・私と仁志の思い出がいっぱい詰まった『日の出公園』…
「な、なんでそんなとこにいるのよ」
『…とにかく、ちょっとだけでも公園に来てくれる…?』
携帯から聞こえてくる仁志の震える声、その声は私を苦しくされる
「なんで行かなきゃいけないのよ!!」
『…来るまで待ってるから…』
ピッ
「ちょっ!!」
耳には虚しい機械音しか聞こえてこない